家の中でゴキブリを頻繁に見かけるようになったものの、卵を見つけることができない場合、それはどこかに巧妙に隠されている可能性があります。クロゴキブリの卵は目立たない場所に産み付けられることが多く、見つけにくいため、気づかないうちに孵化し、ゴキブリが増えてしまうケースも少なくありません。ここでは、隠れた卵を探す方法と、効果的な駆除・対策について解説します。 クロゴキブリの卵は「卵鞘（らんしょう）」と呼ばれる硬いカプセル状の殻に包まれており、一つの卵鞘には約20〜30匹の幼虫が入っています。メスのゴキブリは、卵を安全な場所に産み付ける習性があるため、人目につきにくい場所を選びます。特に、家具の裏や押し入れの奥、キッチンのシンク下、冷蔵庫の裏などは、ゴキブリの卵が産み付けられやすい環境です。 卵を探す際は、ゴキブリのフンや抜け殻がないかを確認することが有効です。ゴキブリは通り道にフンを残す習性があり、黒い粒のようなものが見つかれば、その周辺に卵がある可能性があります。また、壁や床の隙間にゴキブリの油汚れのような跡があれば、その場所を巣として利用している可能性が高いため、重点的にチェックするべきでしょう。 ゴキブリの卵を見つけた場合、通常の殺虫スプレーでは効果が薄いため、掃除機で吸い取って処分するか、密閉した袋に入れて廃棄するのが最も確実な方法です。また、アルコールや漂白剤を使って産み付けられた場所を徹底的に拭き取り、ゴキブリのフェロモンの痕跡を消すことが大切です。卵があった場所には、ベイト剤（毒餌）や粘着シートを設置し、孵化した幼虫やほかのゴキブリを確実に駆除できるようにしましょう。 今後の発生を防ぐためには、ゴキブリが卵を産み付ける場所を作らないことが重要です。特に、食べ物のカスを放置しない、湿気を減らして換気を良くする、不要な紙類や段ボールを処分するなどの対策が有効です。ゴキブリの卵は発見しにくいため、定期的に家の中を点検し、見逃さないようにすることが快適な生活を守るポイントとなります。